約1億年前（98.89+/-0.62Ma）に起源をもつ、恐竜時代のビルマ琥珀（バーマイト）の虫入りです。

体長1.2ｍｍのカニムシPseudoscorpiones、体長4ｍｍのナガクチキムシMelandryidae（甲虫）などが含まれています（地衣類断片が少なくとも2つ、甲虫幼虫、トビムシ複数などが含まれますがいずれも実体顕微鏡で観察できるレベル（微小）です）。

注目すべきはカニムシの左触肢の爪が甲虫の胸部と上翅の境界に引っかかっているように見えます。つまり便乗Phoresyの可能性があります。便乗とは相対的に自力での移動能力の低い生物が他の移動能力の高い生物に付着して能動的に分散する移動形態です。琥珀の中でみられる生物間の相互関係は貴重です。

甲虫の頭部付近に鉱物の小露出があります。深く入り込んでいるので研磨で消すことができません（甲虫に影響はありません；傷とはみなしていません）。黄色で透明度の高い琥珀です。カニムシの状態は良いです。甲虫もすべての部分が琥珀内に収まっています。

琥珀の大きさ：19ｘ10ｘ6.7ｍｍ
＃6429

画像1：便乗するカニムシ！？（画像上）、自然光・黒背景での琥珀全景（画像下）
画像2：便乗するカニムシ！？（右背側面）
画像3：カニムシ₊甲虫+露出鉱物（矢印がカニムシ）
画像4：透過光
画像5：自然光・白背景
画像6：自然光・手のひら
画像7：自然光・白タイル背景
画像8：自然光・黒背景での青色蛍光
画像9：UVライト（375nm）での蛍光反応

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